日本と世界の都市計画 7
建築線が指定された場合には、そこからの突出が禁じられるだけで、それより後退して建築することは自由です。
しかし、壁面の位置指定の場合には必ずそこに壁面を揃えなければならないことになります。
また、建築線が道路境界より後退して指定されると(後退建築線)その建築線の外側(道路境界線と建築線の間)には、わずかな突出物が許されるだけで他の建造物を造ることができません。
それに対して、壁面の位置の指定であれば境界に低い鉄柵を設けたり、樹木を植えたりすることが自由とされていました。
つまり、本来的に建築線は道路の築造、道路空間の確保が目的であり、壁面の位置指定は家並の統一などの配列統制が目的であったと考えられます。
建築線、壁面の位置指定に関する制限についての大きな改正は、建築基準法以前に2回あります。
その第1回目は、市街地建築物法制定後16年たった昭和9年の改正でした。
この改正は、現実的適用の過程で明らかになった建築線制度の矛盾点を是正するためのものでした。
第2回目の改正は、昭和13年の改正です。