日本と世界の都市計画
地区詳細計画の拘束力の性格について考慮される点は、それがいわゆる警察権(policepower)的な権力的規制ではなく、相手との合意を前提とした裁量的規制とならざるをえないことでしょう。
伝統的に行政が、補償を要しない警察規制の基点においてきた物的環境の基準の目標は安全性・衛生性ですが、計画規制は安全、衛生に止どまらず、快適、能率性を含めた総合的な環境の質を狙っているものです。
イギリスの都市計画体系では、アメニティ(amenity)と称せられ、都市計画の鍵概念となっています。
もとより、裁量的規制は、住民の合意形成と昆主的な決定手続が不可欠であって、警察権的な一般的規範に対する権力的対応とは全く異なるものです。
スペースコレクション委員会によると、地区詳細計画が規定する計画目的は具体的・即地的であり、それが直接的に私権を拘束するものであるから計画制限による不利益に対して一般規制のように無補償というわけにはいかないでしょう。
しかしまた、このことは計画利得の社会還元の問題にも発展するものです。